2010/12/27

  2010年12月27日(月)
  鮮烈・イー・ガーディアン
  掉尾の一振で野中の一本杉に

(一)イー・ガーディアンの株価と私の相場観。

EG

(1)掉尾の一振(とうびのいっしん)でイー・ガーディアンが野中の一本杉となった。かつては年末になると「株を枕に越年」とか「掉尾の一振」といった威勢の良い言葉が聞かれたが、昨今は死語となっていた。今年は久々にイー・ガーディアンが掉尾の一振を演じて、新春相場全体に明るい期待を持たせてくれた。
(2)日本の株式市場は今年、急激な円高を受けて、世界で唯一独歩安を演じた。しかしその間にも中国や、ブラジルや、アメリカのナスダック市場などではイー・ガーディアンのような急成長企業が輩出していた。
(3)私は今年も終始一貫、強気を通した。気持ちが弱気に傾くと、新たな発想を生み出す気力が衰えてしまうからである。日本では弱気論者が多数派を形成してマスコミを占拠しているが、彼らは衆を頼んで弱気論を合唱しているに過ぎない。横並びの弱気論からはイー・ガーディアンを見出す発想が生まれない。
(4)これに対して強気論は少数意見であるが、それぞれに個性がある。私は総論よりも各論を重視する。「人の行く裏に道あり、花の山」という不滅の格言を信じてイー・ガーディアンを発見することが重要で、小さなニューフェースの大きな人気が一連の新興市場の成長銘柄を刺激し、やがて株式市場全体に活力を与える。
(5)すなわち、クラブ9の投資原則第2条に曰く。「相場とは少数意見が多数意見に変わる課程である」。
(6)ちなみに第1条は「相場の世界では常に少数意見が勝つ」である。

(二)イー・ガーディアンの投資価値。

(1)11月に私は畏友T氏から新規公開のイー・ガーディアンがまれに見る人気要素を備えていると教わった。調べれば調べるほどイー・ガーディアンはエキサイティングなニューフェースで、ただ者ではないという確信が日増しに強くなった。
(2)私の着眼点についてはクラブ9のコメント(12月13日14日20日)を参照されたい。クラブ9が異例の連続推奨を強行したほど、イー・ガーディアンは新鮮さ、収益力、成長力、需給関係等、人気化する条件がそろっていた。
(3)私は上場直後に筆頭株主のドリームインキュベーターが持ち株を売却したのを好機と見て推奨し、その後も推奨を重ねた。イー・ガーディアンの株価は一直線に急騰したが、売り出し株価の4倍になった現在もなお理論株価は割安である。それが並の人気株と大きく異なる点である。
(4)例えばソニーと比べれば相違点が鮮明となる。
(5)イー・ガーディアンの今期予想1株利益149円に対するPER(株価収益率)は32倍で、ソニーの37倍よりも低い。
(6)しかし、イー・ガーディアンの3年後の売上高は野村證券予想で2.7倍、社長予想では7.4倍で、全上場株中ダントツである。これに対してソニーの売上高予想は2年後も横ばいで、ゼロ成長から脱出する兆しが見えない。
(7)PERは企業の成長力を測る物差しである。両社の成長力に大差があるのだから理論的にはイー・ガーディアンのPERがソニーを大きく上回って当然である。
(8)また新興市場で人気を集めている他のネット関連株と比較してもイー・ガーディアンは潜在成長力が高く、株価は依然として割安である。

(三)今後の株価。

(1)イー・ガーディアンは急騰に次ぐ急騰で野中の一本杉となったが、ここまでは割安の修正課程であった。割安を修正する余地はまだ十分残しており、株価が大幅に反落する可能性は乏しい。
(2)先週後半には上場後初となる急落を演じたが、翌日には早くも前日の陰線を大陽線で包み込んだ。率直に言えば、ここ数年見たことがないほど躍動する相場に私は感動と感慨を覚えた。
(3)今後は成長力を評価した安定株主が増えるかどうかが注目点である。安定株主が順調に増えれば出来高は減少するが、株価は上昇傾向を維持するだろう。
(4)短期的な波乱は避けられないが、まだ相場に若さがあり、大天井を形成する段階には至っていないだろう。
(5)久々に掉尾の一振に遭遇できた幸運を読者と分かち合いたい。