(一)インターネット社会の健全化を担う投稿監視企業。 |
(1)上場時の高谷社長談話は以下の通りである。
(2)ネット社会に現れた新しい業態「投稿監視」のナンバー1企業である。ネットコミュニティーへの投稿を監視し、悪質な投稿を排除して、安心、安全を確保する。
(3)当面の市場規模は500億円。その50%、250億円の受注を目標としている。
(4)売上高は前期の60%に続いて、今期も80%と大幅増収を見込む。
(5)投稿が集中している首都圏と大阪に拠点を置き、土地勘のある地元の人材を採用して監視体制の効率化を計っている。将来は海外の監視業務にも進出したい。
(6)現在は人の目によって150社、300サイトを監視しているが、売上高の急増に対処して現在の人海戦術からシステム化による効率化を目指している。
(7)目標企業はセコムである。セコムは創業当初は人出に頼っていたが、監視体制をシステム化し、警備保障業界でダントツの座を固めた。今では玄関や門扉にセコムのシールを貼るだけで泥棒よけの威力を発揮している。
(8)当社はセコムのように監視体制をシステム化することによって業界ナンバー1の座を固め、「ネット守護神」の役割を果たしたい。
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(二)業績。 |
<表1・業務財務指標>
業績・財務指標
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単独(百万円)
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10.9推
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11.9予
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12.9予
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13.9予
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売上高 |
1,341
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2,380
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3,080
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●3,570
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伸び率(%) |
66.1
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77.5
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29.4
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15.9
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営業利益 |
204
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430
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640
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710
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伸び率(%) |
65.7
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2.1x
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48.8
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10.9
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経常利益 |
213
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410
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640
|
710
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純利益 |
119
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240
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380
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420
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1株当たり利益 |
106.1
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149.0
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230.0
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254.2
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(注1)10.9期は法定実効税率を用い特別損益を除いた修正EPSを計算
(注2)10.9期は希薄化の影響は考慮していない |
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(1)「表1・業務財務指標」は野村證券のレポートから転載した。
(2)●印の13年9月期の予想売上高は35億円であるが、高谷社長は3倍の100億円と予想している。
(3)100億円を裏付ける変化は、今2011年8月期にすでに鮮明に現れている。野村證券は今期の売上高を78%増の23.8億円、営業利益を2.1倍の4.3億円と予想しているが、売上高の内訳に大きな変化がある。
(4)すなわち既存のグリー8.4億円に対して、新規にオンラインゲーム支援2.0億円、広告審査2.8億円、ソーシャルアプリ1.6億円が急増する。
(5)現在はグリーの比率が高いが、今期は新規の3分野が急増し、来年以降はその3分野が成長を牽引する。
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(三)リスク要因。 |
(1)リスク要因として、野村證券レポートは3点を挙げている。[1]グリーへの依存度が高い。[2]技術革新による業界構造の変化。[3]監視人員の採用環境悪化。
(2)当社はすでにこれらの問題点を積極的に克服しつつあり、業界ナンバー1の地位を着々と強化している。
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(四)需給面のリスク要因。 |
(1)最大のリスク要因は筆頭株主・ドリームインキュベータの持ち株売却である。
(2)すでに12月3日付で保有比率は売却によって12.98%から8.5%(136,000株)に低下している。
(3)市場では、ドリームインキュベーターの経営状態が悪化しており、全株式を売却するだろうという情報が周知となっている。
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(五)株価について。 |
<チャート1・イーガーディアンの日足>

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(1)イー・ガーディアンは,抜群の成長力と収益力を備えて久々に日本の株式市場に出現したニューフェースである。
(2)「チャート1」の通り、人気の高さを反映して高寄りしたが、その後は反落し、株価は調整局面を迎えている。
(3)ドリームインキュベーターが売却する一方で機関投資家の参入等も予想される。今後の需給関係の変化も注目点である。
(4)発行株式数165万株、時価総額45億円の小型株だけに、短期的な乱高下は避けられないが、収益力と成長力から見た株価の割安は歴然としている。早晩、人気化は必至だろう。
(5)株価底入れのタイミングに注目したい。 |