2013/10/28

  2013年10月28日(月)
  一目均衡表の雲を突破したアイフル。

アイフル
(一)アイフルのチャートと株価。
(1)アイフルが先週、永いもみ合いを経て一目均衡表の雲の上限を突破した。今週から新しい相場のスタートが期待できる。
(2)チャートの薄いブルーで表示したゾーンが「一目均衡表の雲」である。
(3)一目均衡表の雲に入った株価は簡単には抜け出せないが、一旦雲の上限を突破すれば新たな上昇波動に突入する。
(4)アイフルの株価は先週末に一目均衡表の雲の上限を突破してチャート上は新たな上昇波動に突入した。
(二)高収益、高株価時代の復活へ。

(1)サラ金業界は久しく大規模な過払い利息の返還訴訟に苦しめられてきた。
(2)過払い訴訟の返還請求訴訟を代行する弁護士は、返還された利息の50%を手数料として取得するから、弁護士にとっては降ってわいたドル箱の高収益ビジネスとなった。
(3)利幅が大きいから「サラ金の返還訴訟を代行します」という弁護士の広告がテレビにあふれた。気位の高い弁護士がテレビ広告で顧客を集めるくらいだから、よほどおいしいビジネスとなったのだろう。
(4)しかしここへ来て弁護士のテレビ広告が減少傾向に転じた。肝心の訴訟ネタが減少して返済訴訟がピークを越えたからである。
(5)過払い利息の返済訴訟が終息すれば、利益のうわまえを弁護士に収奪されていたサラ金業界は急速に収益力を回復する。
(6)ちなみにプロミス株の史上最高値は23,420円で、現在株価500円の実に47倍という超高株価を記録している。
(7)その頃のサラ金は超高収益ビジネスであったが、現在では 1.法定利息が最高年率29%に規制されている上に、2.貸出限度額が年間所得の3分の1に限定されているから、超高収益の再現は期待できない。
(8)しかしプラスの条件もある。現在は市中金利が歴史的な低水準に下落し、サラ金業界の資金調達コストが大幅に下がった。その分、金利差が拡大して増益効果が期待できる。
(9)さらにアイフルは前期決算で173億円の過払い利息の返済を赤字として計上したが、四季報は今期決算では過払い利息の引当金計上を予定していないと見ている。そうなれば利益の増額修正は必至である。
(10)規制撤廃を政策目標のトップに掲げている安倍内閣のサラ金規制撤廃が近いという期待も浮上している。不必要で過剰な規制は高利のヤミ金融をはびこらせるだけである。株価に対するインパクトとしては規制緩和が一番の材料だろう。