2013/10/15

  2013年10月15日(火)
  韓国大統領の慰安婦批判を批判する。
  韓国にも韓国自身の慰安婦問題がある。

(1)韓国のパク大統領は就任以来反日政策を一枚看板に掲げて日本の従軍慰安婦問題を執拗に批判しているが、韓国自身が犯した従軍慰安婦問題には知らんぷりを決め込んでいる。古来、戦争には慰安婦がつきものである。
(2)韓国はベトナム戦争時代に、ベトナムの慰安婦との間で「ライダイハン」と呼ばれる多数の混血の新人種を産み出した。
(3)「ライダイハン」は、ベトナム戦争で韓国軍がベトナムの女性に強姦を含む性的交渉によって生み出した混血児で、ベトナムに遺棄されて現在に至っている。
(4)ライダイハンの人口は、朝日新聞(1955年5月2日付)の1,500人説から釜山日報の3万人説まで諸説があり、正確な人数は確認できない。
(5)韓国のベトナム派兵を決断したのは現大統領の父君であるパク・チョンヒ大統領である。ベトナム戦争に参戦した1969年に、韓国人の兵士と出稼ぎが本国へ送金した金額は1.2億ドルに上り、当時の韓国の外貨収入の20%に達した。ベトナム戦争に参戦した韓国軍兵士は激戦のいやしをベトナム女性に求めたのである。
(6)今となっては、韓国政府にとってライダイハンは「不都合な真実」であるが、パク大統領が40年前に参戦した自国の歴史を知らないはずがない。
(7)いかなる戦争でも女性を巻き込んだ傷跡が残る。自国の軍人がベトナムの慰安婦との間に残した混血児問題を棚上げにして、パク大統領が日本の慰安婦問題を執拗に追求するのは公平ではない。
(8)第二次世界大戦で日本軍が利用した従軍慰安婦問題は歴史的な汚点である。しかし自国がベトナムの慰安婦との間に残した混血児であるライダイハン問題に知らんぷりを決め込んで、日本の慰安婦問題のみを一方的に追求するのはあまりにも厚顔だろう。
(9)いかなる戦争にも勝者と敗者がある。勝者には勝者のおごりが、敗者には敗者の恨みが残る。
(10)永い国家の歴史の中で、戦争に負けたことがない国は英国だけである。その大英帝国は最盛期に七つの海を支配する世界帝国を築いたが、往年の英国の植民地で現在も英国に恨みを抱いている国を私は聞いたことがない。
(11)経済力で台頭著しい日本は政治的には未だ存在感が弱いが、将来起こりうる国際紛争に備えて英国の成熟した政治的平衡感覚を学んでおく必要がある。