(1)相場環境が難解となっているので、今回も小型株ながら株価順調のDDSと、仕手色の強い日理化を取り上げた。
(2)クラブ9は8月5日、12日、19日付けでDDSの指紋認証(生体認証)に関するコメントを掲載した。8月4日付け日経ヴェリタスでも「手のひらがキャッシュカードに」の見出しで「生体認証」市場の有望性を報じている。
(3)指紋認証におけるDDSの技術的優位性は主として次の2点にある。
(4)第1に、DDSが指紋認証に使うのは一人の人物の指紋情報のうち、100分の1以下に過ぎない。しかもその100分の1の情報の中からさらに特定の特徴のみを抽出して指紋認証を作成しているから、指紋画像が盗まれる心配は皆無といえる。
(5)第2に、指紋情報を登録できる確率が100%である。すなわち地球上には70億人が居住しているが、70億人全員が、誰でも、盗用される心配がない固有の指紋認証を登録することができる。
(6)一方、現在ネット上で用いられているIDやパスワードは「なりすまし」などのトラブルを防ぐことができないが、指紋認証に統一すれば盗用を完全に防止することができる。
(7)DDSの株価はこの様な技術的優位を評価して人気づいた。
(8)もっとも指紋認証が普及するためには受け手となる企業や交通機関などで指紋認証を読み取る端末機が普及する必要がある。
(9)使い手と受け手の双方で指紋認証が普及すれば、手のひらをかざすだけで、交通機関を利用したり、買い物の代金を決済したりすることができる。
(10)そのとき財布も現金もカードも持ち歩く必要のない社会が実現する。しかし代金は即座に預金口座から引き落とされるから、預貯金の残高がなくなれば決済不能となることは言うまでもない。