2013/6/10

  2013年6月10日(月)
  反騰必至の条件が成熟した東京市場。


(1)株式市場は久しく急騰、急落の間を揺れて低迷状態を突破できなかったが、先週にはチャートが底入れを示唆したように見える。
(2)調整期入りしていたニューヨークダウが先週末の2日間に急騰し、大引けでも138ドルの大幅高で引けた。
(3)これを受けて週初の日経平均は寄り付きから買い気配で始まり、5月23日以来の下落基調に終止符を打つ可能性が高い。
(4)安倍首相が登場してアベノミクスが国民と産業界の気持ちを明るくした。現にデパートでは高級品の売れ行きが、証券会社では株式投信の売れ行きが好調である。野村投信は5月最終の週に日本株1,037億円を買い増した。
(5)下落基調の日経平均に活を入れたのは日本の公的年金であった。先週末に国内株式比率を11%から1.2%へ、1.1兆円引き上げた。日本の公的年金の資金量は112兆円。運用担当は年金積立金管理運用独立法人である。
(6)買い出動のタイミングも絶妙で、売り崩しに出ていた投機筋の虚を突いて逆襲し、窮地に追い込んだ。
(7)安寄りしていた週末の日経平均日足は陽転し、底値圏からの脱出を期待させた。
(8)公的年金の介入を契機として日経平均は底入れし、反騰に転じるだろう。
(9)私は安倍首相の表現通り東京市場の「爆発」が近いと感じている。