2013/2/18

  2013年2月18日(月)
  I。日本ケミカル。創業以来の飛躍期迎える。
  II。免疫生物研究所。

 I。日本ケミカル。創業以来の飛躍期迎える。
JCR日足
(一)希少疾患薬を政府が支援。

(1)2月14日付日経は、産業革新機構が希少疾患を持つ患者の支援や治療薬の開発に従事する製薬会社の経営を支援する枠組みを作ったと報じた。
(2)産業革新機構が発表した五つの希少疾患治療プロジェクトに、日本ケミカルとグラクソ・スミスクラインが共同開発中の進行性悪性軟部腫瘍が選ばれていた。
(3)日本ケミカルは芦田会長を筆頭に技術系社員が40%を占める研究開発型企業である。グラクソのマーク・デュノワイエ会長もまた技術屋で、日本ケミカルの開発力に注目して筆頭大株主となり、全面的包括提携関係を結んだ。
(4)希少疾患の患者数は日本では少ないが、製薬世界第3位のグラクソが世界市場で販売すれば大きな市場規模となる。

(二)グラクソ傘下で業態が一変する。

(1)グラクソは矢継ぎ早に日本ケミカルとの提携関係を強化し、マーク・デュノワイエ会長他一名が社外取締役に就任、全面的包括提携契約を結び、共同で新薬開発を推進している。
(2)3月にグラクソは販売提携の第一弾として日本ケミカルの腎性貧血治療薬エポエチンアルファの海外販売を開始する。年商145億円の日本ケミカルは年商3兆円のグラクソの販売力を得て、業態が一変するだろう。
(3)人工透析患者は透析時にエポエチン等によって赤血球を補填する必要がある。患者数は国内で33万人、海外6ヶ国(北米、ドイツ、フランス、イタリア、イギリス、ロシア)で350万人に上る。その市場規模は国内1,100億円、海外2.2兆円で、現在は中外製薬と協和発酵が市場を二分している。
(4)グラクソは短期間に海外市場で販売シェア10%、売上高2,200億円を取得するだろう。日本ケミカルの受注単価をどんなに低く見積もっても、年間売上高145億円は数倍に激増するだろう。
(5)増益効果はさらに大きい。マイルストン条項の他、海外各国で販売認可を得た際に取得する特許料を加えると、来期には桁違いの増益が期待できる。
(6)芦田会長は「今期までは雌伏期、来期が飛躍期」と語っていたが、3月には待望久しかった創業以来の飛躍期を迎える。

 II。免疫生物研究所。
免疫生物日足

 二段上げへ。チャートが成熟。