2013/2/4

  2013年2月4日(月)

(一)シャープ・大仕手戦の行方。
シャープ日足

(1)シャープは昨年倒産の噂が燃え盛り、10月12日には142円まで大暴落した。
(2)しかし安倍内閣が成立して大胆な金融緩和政策を断行すると大幅な円安が進行し、12月18日には372円の高値を奪還した。
(3)この間にシャープの取り組みは7,000万株の買いに対して1億7千万株に上る巨大な空売りを飲み込み、まれに見る大仕手戦に発展した。
(4)シャープは先週2月1日に第3四半期決算を発表。26億円の黒字転換を果たした。日経は「再建なお薄氷」と評しているが、私は黒字幅が月を追って拡大すると思う。
(5)3月には安倍内閣が日銀総裁を更迭し、金融緩和政策が本格化する。ジャブジャブ金融は一段の円安を誘発し、円安は日本企業の輸出競争力を支援するだろう。
(6)チャートをごらん頂きたい。昨年12月18日に記録した戻り高値372円をいつ更新するかが最大の注目点である。短期間に大幅に高値を更新すれば売り方の敗色が決定的となる。
(7)大商い・大取り組みを形成し、大暴落・大反騰を経て、まれに見る大仕手戦に発展したシャープは売り方の大踏み上げを見ずには終わらないだろう。

(二)韓国の自動車大手2社が燃費効率を虚偽記載。

(1)韓国では大統領交代を前に汚職に係わる恩赦と逮捕が噴出し、政局が混迷をきわめている。
(2)そんな時にヒュンダイ(現代)とキア(起亜)の自動車大手2社が過去3年間にわたり虚偽の燃費効率を記載していたという驚くべき事実が米国環境保護局の調査で明らかになった。韓国政府も事実であることを確認した。
(3)米国では企業のウソに対する罰則が厳しいから、両社は巨額の賠償金を請求される可能性が高い。販売済みの中古車両に対する賠償金や将来にわたる保証金の算定でも様々な問題が噴出するだろう。
(4)日本の常識ではトヨタや日産やホンダが技術上最も重要な燃費効率で3年間もウソをつき通すとは、想像もできない。
(5)韓国2社の虚偽記載は日本製自動車に対する抜きがたい劣等感の裏返しだろう。
(6)そもそも韓国の企業は自力で技術を開発した実績とノウハウが乏しい。
(7)韓国経済は、日本経済が成長した軌跡を追って鉄鋼、造船、自動車、電気の順に発展したが、産業と企業の生成発展から生産技術の開発に至るまで、ことごとく日本企業からのパクリである。
(8)しかし昨年は韓国政府までが堂々と為替市場に介入し、ウォンを円の半値に暴落させることによって韓国企業の対日競争力を強力に支援した。
(9)いま韓国では大統領の更迭を控えてワイロに係わる疑惑が噴出し、逮捕と恩赦が入り乱れて大混乱しているが、前記の為替操作にからんで官民の間で巨額のワイロが飛び交った結果の清算も含まれているだろう。
(10)日本には全国に広大な下請け企業の裾野があり、中小企業の高度な技術力が大手企業の国際競争力をがっちりと支えている。
(11)しかし韓国には一握りの財閥系企業があって中小企業は皆無に近い。それゆえ韓国企業は自動車も電気も日本製パーツを輸入して組み立てているが、それでも埋めきれない技術格差、信用格差を「燃費効率の虚偽記載」で補ったのだろう。
(12)それにしても自動車の機能の中核を占める燃費効率で3年間も堂々とウソをつき通したとは、あきれ果てた犯罪行為である。
(13)韓国にはパクリばかりか、虚偽記載を恥と思わない文化があるらしい。韓国はまことにやっかいな隣人である。

 今週の京女

 KLMオランダ航空で『わが回想の京女』の機内放送が始まりました。空の旅でも『わが回想の京女』をお楽しみください。