2012/2/6

  2012年2月6日(月)
  I。アイフルは株価大化けも。
  II。メタンハイドレート開発で石油資源国へ変身目指す。
  III。新サイト・KYO-ONNA(4)。

 I。アイフルは株価大化けも。
アイフル
(一)倒産の瀬戸際から高収益へ、大復活したサラ金3社。

(1)武富士が倒産して、サラ金の上場会社はアコム、プロミス、アイフル3社となった。
(2)さらに三井住友銀行がプロミスを買収した。サラ金業界の業績底入れを確認した上の決断であった。
(3)残された2社のうちアコムは先週の決算発表で、通期利益予想が前期の2,026億円の大赤字から429億円の大黒字へ、大転換すると発表した。
(4)中でも私はアイフルの決算発表に最も注目している。今週10日に予定している第3四半期の決算発表で通期予想の大幅な上方修正が期待できるからである。

(二)アイフルの史上最高値は23,420円。

(1)四季報はアイフルの業績予想を、前期の319億円の赤字から今期は135億円の黒字へ、大逆転すると予想している。1株利益も134円の赤字から54円の黒字へ大逆転する。
(2)今期は前期に過大に積み過ぎた貸倒引当金の戻入を見込んでいるが、利益戻入がなくなる来期も80億円(1株利益33円)を予想している。
(3)私はその四季報予想をも上回る増益に転じる可能性があると思う。経営危機を脱出したことによって金融機関のアイフル評価が一変し、下期の資金調達コストが月を追って低下すると見込まれるからである。
(4)銀行は今、貸出先の減少に悩んでいる。三井住友銀行に至っては大口貸出先を確保するためにプロミスを買収した。当然、アイフルに対しても金融機関の貸し出し競争が始まったと思われる。
(5)私はアイフルの業績急回復を確信しているが、株価は未だに倒産を予想した時点の110円台に低迷している。
(6)ちなみにアイフル株は2000年に23,420円という夢のような高値を記録している。過去最高値をアコムの14,830円、プロミスの10,850円と比べても圧倒的に高い。今期予想1株利益に対する理論株価もきわめて割安である。
(7)折しも仕手人気が沸騰し、業績悪化で久しく株価が低迷していた低位株が次々に急騰している。私はアイフル株も予想外の復活が期待できると思う。
(8)10日発表のアイフルの決算発表から目が離せない。

 II。メタンハイドレート開発で石油資源国へ変身目指す。
(一)経産省が今週にもメタンハイドレート掘削に着工。

(1)読売新聞は先週、経産省が2月中旬にメタンハイドレートの掘削試験に入ると報じている。
(2)海洋掘削を行うためのプラットフォーム建設は三井海洋開発が担当し、そのプラットフォームで掘削を担当するのは日本海洋掘削となるだろう。
(3)三井海洋開発はブラジル等でタンカー型の原油生産貯蔵設備の建造とその運営を受注している。日本海洋掘削はアジア、中東で石油や天然ガスの試掘と掘削リグの操業を受注している。両者とも海洋資源開発の世界的なトップ企業で独占度が高く、収益力も高い。
(4)日本海洋掘削の筆頭株主は石油資源開発である。石油資源開発の筆頭株主は経済産業大臣だから、メタンハイドレートの掘削事業は日本の経産省が直轄する国家事業である。
(5)三井海洋開発の親会社は三井造船で、株式の50.1%を保有している。三井造船がタンカー型プラットフォームを建設し、三井海洋開発が架設、運営するが、両者の業務は重複しており、将来は合併もあり得る。
(6)海洋開発は技術力、実績とも日本企業の独壇場であるが、今回の試掘で好結果が得られれば、海洋開発、三井海洋、三井造船は世界各地のメタンハイドレート開発で主導権を握るだろう。

(二)メタンハイドレートはオイルシェールと並ぶ巨大石油資源。

(1)日本近海のうち太平洋側のメタンハイドレートの推定埋蔵量は1996年調査時点で、日本の年間天然ガス消費量の100年分に達している。
(2)今回の開発計画では、愛知県渥美半島沖の海底面下にシャーベット状で堆積しているメタンハイドレートにパイプを打ち込み、ガス化して採掘する。今回は実用化に向けたデータ収集が目標である。
(3)評論家の青山繁晴氏が率いる独立総合研究所は独自に日本海で巨大な水柱となって海底に林立する大規模なメタンハイドレートを発見している。
(4)青山氏は、韓国が日本の竹島を占拠し、周辺海域で米資本と組んでメタンハイドレートの開発を計画していると日本の出遅れを警告している。
(5)米国のオイルシェール市場は短期間に超巨大市場に急成長したが、メタンハイドレートは世界各地で無尽蔵の埋蔵量が確認されている。日本近海だけでも日本が資源大国になりうる埋蔵量がある。
(6)問題はコストである。海洋での掘削コストを天然ガスの相場に近づけることができるかどうかが鍵となる。

(三)日本海洋掘削、三井海洋開発、三井造船のチャートから。
海洋掘削
三井海洋
三井造船

(1)3社とも1月に株価が上放れた。メタンハイドレートの開発着工情報と時期が一致している。
(2)株価の面では三井造船に妙味がある。第1に、これまで海洋関連株としては見落とされてきたから、株価が底値圏にある。第2に、1株利益19円に対する株価135円は割安である。第3に、三市場の取り組みが売り333万株に対して買い673万株と接近しており、低位株人気に乗れば仕手化する可能性がある。

 III。新サイト・KYO-ONNA (4)。
 今週の京女

 「わが回想の京女」(4月・南禅寺にて)の試聴版をアップしました。
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