2011/9/5

  2011年9月5日(月)
 受注激増のゼネコン4社。

<ゼネコン大手4社と福田組の週足>




(1)チャートの通り大手ゼネコン4社は3月の関東大震災発生時に株価が急騰したが、この時は理想買いであったから1日限りの行って来いとなった。しかし先週には受注激増の情報が相次いで、本格的な業績相場に発展する可能性が高まった。
(2)地元の福田組は8月にすでに3月高値を更新していたが、今から始まる東北の復興工事は超大型のがれき処理に移り、技術力、機械力で傑出した大手ゼネコンの出番となる。
(3)8月末にゼネコン10社は築地魚市場の豊洲移転(東京ガス跡地)に伴い、東京都から土壌浄化の大型受注を獲得した。大成、大林、清水、鹿島がそれぞれJV(ジョイントベンチャー)を組んだプロジェクトは合計540億円に達した。
(4)また8月には東北の震災復興でも、鹿島をJVに総額2,000億円に達する超大型のがれき処理プロジェクトが具体化した。
(5)がれき処理が終わっても引き続き放射能で汚染した土壌浄化が必要となる。公明党に至っては除染費に2.3兆円の予算計上を提案している。
(6)また仙台市のエコタウン建設を初めとする大規模なニュータウンの開発案件も目白押しである。
(7)これから本格化する災害復興の巨大事業を推進するために大成、大林、清水、鹿島のゼネコン4社は相次いで社債発行に踏み切る。
(8)そんな時に、先週大型台風が関西全域を襲い、至る所で山崩れが起こり河川が氾濫した。関西でも広範囲に河川や道路の復旧工事が必要となる。
(9)土木建設業界は大手から中小まで、高度成長期以来久々に超繁忙期を迎える。