2007/12/17 sp

  2007年12月17日(月)
  クラブ9スペシャル

 H5N1鳥インフルエンザ 直近情報

12月17日
●パキスタンの家族が鳥インフルに感染の可能性(まとめ)
パキスタン当局は、15日、同国として初のH5N1鳥インフルが人で発生し、数人の家族メンバーを巻き込み、人人感染が生じた可能性もあることを発表した。
15日の段階で検査で陽性になった人の数について、混乱があり、パキスタン保健省は6人と発表し、WHOは8人と発表した。
※今回発生したクラスター(小集団)には、ノースウエスト・フロンティア州(北西辺境州)に住む4人の兄弟と2人の従兄弟が含まれている。
※兄弟のうち2人は死亡しているが、1人は検査を受けていない。
※死亡した兄弟は少なくとも感染した家きんに何らかの形で接触した既往があると考えられているが、その一方、彼等は家族で最初に発病した家畜行政で働いている兄の獣医の看病に携わっている。
※家族とは関連のない3人は同地域でH5N1鳥インフル感染の家きんの殺処分に従事していて、検査の結果陽性であった。
※3人とも生存している。このうち少なくとも1人は、先の兄弟の中の家畜行政で働いていた獣医のいた同じ農場で働いていた。
※家族メンバーにおける最初の感染発生は、家畜行政に従事している獣医の発病に始まった。それは10月末にさかのぼる。その後2人の兄弟が発病して死亡したが、そのときになって初めてH5N1鳥インフル感染の検査が行われた。


12月16日
●パキスタンの鳥インフルの人集団発生疑いを調査に(WHO)
※パキスタンの鳥インフル関連の記事多数


12月15日
●鳥インフルで1人死亡、6人が発病(パキスタン)
※パキスタンの鳥インフル関連の記事多数

●ミャンマーで初の鳥フル感染者
少女は病院における治療により回復した。
ミャンマー東部のシャン州に住む7歳少女が11月に発熱と頭痛で発病した。
検査の結果H5N1鳥インフルに感染していることが確認された。


12月14
●野生のサギでH5N1ウイルス検出(香港)
検査された野生のサギからH5N1鳥インフルウイルスが検出されたことから、中国との境にある鳥類保護区を閉鎖したことを、香港農業水産環境庁が発表した。
※12月5日に、保護区の近くで渡り鳥のサギ(grey heron)が弱って見つかり、それからH5N1鳥インフルウイルスが検出されていた。

●鳥インフル発病、47歳男性が死亡(インドネシア)
タンゲランの47歳男性が13日夕方に死亡したことが、ジャカルタの鳥インフルセンターの責任者から発表された。
男性は家庭でアヒルを飼育していた。
発病後、検査でH5N1鳥インフル感染が確認され、ジャカルタの病院で治療を受けていた。
※ 同国の死者数が93人となった。
※今週初めに、やはりタンゲランの女性が同じ病院で鳥インフルの治療を受けた後死亡している。

●兄弟が鳥インフルで死亡(パキスタン、マンセラ)
パキスタンで初のH5N1鳥インフル感染者が見つかった。
兄弟は、ペシャワールの病院で10日に死亡した。
※Muhammad Ilyas とTariqの兄弟はマンセラの家きん農場で働いていた。数日前にインフルエンザ症状を呈し、後に重篤となりH5N1鳥インフル様症状となった。
※今回の事例はパキスタンとして初のH5N1鳥インフルの人における感染者となった


12月13日
●ポーランドでH5N1鳥インフルが家きんの間で拡大
致死的H5N1鳥インフルがポーランドで新たな地域で発生し、6ヶ所目の発生場所となったことが、12日当局から発表された。
 12日午後、北部ポーランドのエルブラク市近くの小農場で鳥インフルの発生が確認され、それは全く新規の発生であるとコメントされた。
 当局はまた、12日早くにポーランド北西部のオルネタ町近くで野鳥で鳥インフルが検出されたという報告を確認したことも発表した。


12月12日
●47歳男性、H5N1ウイルスに感染(インドネシア)
12日、インドネシア保健省は47歳男性が鳥インフル症状で検査を受け、2ヵ所の検査所でH5N1ウイルス陽性が確認され、現在ジャカルタの病院で治療中であることを発表した。男性は人工呼吸器につながれている。
※男性はタンゲランの家でアヒルを飼育しているが、最近スマトラのメダンと西ジャワのパンデグランを旅行している。

●鳥インフルエンザがベトナムで更に一省に被害を与える
鳥インフルエンザがベトナム北部のバク・ギアン省で再発した。
現在、鳥インフルエンザが流行している地方はベトナム国内で2ヵ所となった。
H5N1鳥インフルエンザ・ウイルスにより、1,000羽以上のアヒルがヴィエト・エンとエン・ダンの2地方で死亡したという同国の国立鳥インフルエンザ対策委員会の報告書を、現地紙サイゴン・リベレーションは12日に報じた。

●南部ロシアで35,000羽の家きんが鳥インフルで死亡
南部ロシアのロストフ地区の農場で鳥インフルで、約35,000羽の家きんが死亡した。
予備的検査の結果ではH5N1ウイルスが検出されているという。
※ 拡大防止のために農場の約50万羽の鶏が殺処分される予定
※ロシアでは人での感染例は報告されていない。

●中国、今冬の鳥インフル発生に関して悲観的観測
農業省は全土の関係機関に鳥インフル対策の強化を図るように指示を出した。
しかし、ウイルスが活発化する冬期間、鳥インフルの発生が相次ぐ可能性を示唆した。


12月11日
●28歳女性が鳥インフルエンザで死亡(インドネシア)
ジャカルタ郊外の市に住む28歳の女性が、鳥インフルエンザのために10日死亡した。
この女性は観葉植物を売っていた。
植物の培養土のために鶏糞から作った有機肥料を他のものと混合していた。
また、昔ながらの養鶏場の付近で働いていた。
※インドネシアで92人目の鳥インフル死者

●江蘇省の鳥インフルエンザ、人から人への感染を否定(中国)
江蘇省南京市で高病原性鳥インフルエンザに相次いで感染した父子2人について、衛生部の毛群安報道官は10日、病理検査の結果、人から人への感染ではないことが確認されたと発表した。
最初に発症した息子(24)は12月2日に死亡、父親(52)は容体が落ち着き、好転の兆しを見せている。
死者のサンプルから分離したウイルスを分析したところ、ウイルスは鳥由来のもので、本質的な変異は起きておらず、人から人へ感染する生物学的な基礎を備えていないことがわかった。
疫学的には、
父親の感染には・・・
(1)息子との密接な接触による感染
(2)父子同時にウイルスにさらされて感染
(3)別々にウイルスにさらされて感染
の3つの可能性がある。
具体的な状況はなお確定できず、2人の感染源についても踏み込んだ調査が続けられている。
息子と密接な接触があったのは69人。
父親以外に臨床上の異常は見られず、すでに55人が医学観察を解除された。
父親と密接な接触があったのは20人。現在厳しい医学観察下にあるが、いずれも臨床上の異常は示していない。

●ポーランドで家きんの鳥インフルさらに拡大
36万羽の鶏が当日中に殺処分された。
ポーランド農業省は10日、家きんの間のH5N1鳥インフルがさらに広がっていると発表した。
今回発生が見つかった農場は、8日にウイルスが見付かった農場からほんの2キロしか離れていない。
この10日間で4事例目となった。鳥インフルが発生した農場は全て北西部のMasowien地区で首都から100キロ離れている。


12月10日
●パキスタン、1万羽以上の鶏が鳥インフル感染疑いで殺処分
首都イスラマバードの郊外の農場でH5亜系鳥インフルが発生したため、専門家チームにより1万羽以上の鶏が殺処分された。
他の農場では見つかっていないとされる。


12月9日
●ベナン共和国(西アフリカ)で初の鳥インフル発生疑い
西アフリカのベナン共和国で初の家きんにおける鳥インフルが発生した疑いがあることが農業省から7日発表され数百羽の鶏が殺処分された。

●ポーランドで第4ヶ所目の鳥インフル発生施設が確認
中央ポーランドで、先週発生した地域より(ワルシャの北西部の3家きん農場:2日発表)50キロ離れた地域で家きんのH5N1鳥インフルが発生し、第4ヶ所目の発生施設が確認された。
※8日発表