(1)ステンレス市況の高騰を受けて日本冶金、大平洋金属等の関連株が大幅な増額修正を発表し、株価はストップ高を交えて急騰している。
(2)チャートをごらん頂きたい。ステンレスの需要は生活水準の上昇と比例する。中国、インド等、人口超大国の台頭でステンレスの原料となるニッケルが1年で2倍近くに暴騰した。
(3)石油相場の暴騰で川下の石油精製メーカーや元売りが潤ったが川上の産油国が桁違いの利益を得たように、ステンレスの高騰で川下の関連メーカーが潤ったが川上の住友金属鉱山にはけた違いの利益が出たと推定される。
(4)ちなみに住友金属鉱山は前3月決算で保有鉱山の含み益を4兆円と発表している。自山鉱から年間5%の鉱石を掘れば、掘っただけですでに2,000億円の含み益が表面化する。住友金属鉱山は非鉄・貴金属相場が大暴落しない限り、年間2,000億円程度の利益を生み出す基礎体力を確立した。これこそ日本を代表する資源株・住友金属鉱山のパワーである。
(5)それゆえ住友金属鉱山を除外した日本株のポートフォリオは私には考えにくい。
(6)一方で、昨年も金、銅、ニッケル鉱山を買収したから、今期も含み益の増加は必至だろう。
(7)銅相場が底入れの気配を示し、金は新高値をうかがう位置を固めた。
(8)今期の増額修正は必至で、株価は1,600円台の保合を突破して2,460円の史上最高値に挑戦すると私は思う。
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