(1)4月1日付日経が富山化学買収説を報じた。真偽は不明であるが、私はさもありなんと感じた。
(2)超大型抗生物質ガレノキサシンの発売接近。鳥インフルエンザに有効な物質の開発。フェーズ1入りが近い経口抗リューマチ薬。フェーズ1の結果が待たれるアルツハイマー治療薬。など超大型新薬の開発が同時、並行して進行している。
(3)もし緑膿菌、鳥インフルエンザ、アルツハイマーに打ち勝つ新薬の開発に成功すれば、富山化学は間違いなく世界的な超高収益製薬会社に飛躍する。私は1年後に株価が居所を変えている可能性があると思い、今年の材料株のトップに上げた。
(4)ここへ来て株価が急騰したとはいえ、富山化学はまだ時価総額2000億円の弱小メーカーに過ぎない。もし私と同じ評価を下す資本家が出現すれば、買収への誘惑に駆られるだろう。
(5)現時点で最もTOBを仕掛ける可能性が高い企業は大正製薬だろう。
(6)大正製薬は利益剰余金5000億円を積み立てた超優良企業で、大衆薬から医科向けへ変身を急いでいる。すでに富山化学の22%を保有する筆頭株主で、新薬開発の進捗状況を誰よりも知りうる立場にいるから、敵対的買収を未然に阻止するためにTOBによって50%以上を確保しておく必要がある。
(7)他社が買収に乗り出した場合にも、大正製薬は白馬の騎士として防戦買いに打って出るだろう。
(8)もちろん現時点でのTOBはリスクが高いが、私はリスクをはるかに上回る魅力があると思う。
(9)例え買収説が虚報であっても、強弱感が激しく対立して仕手相場に発展する可能性がある。