2005/11/7

  2005年11月7日(月)
  利食い千人力。

(一)相場観。

(1)強気一色となった。
(2)絶好調の時こそ、波乱に備える好機。
(3)もちろん相場が大天井を形成するとは思わないが、人気銘柄の変化が予想される。
(4)株価、出来高の両面で人気化した銘柄は利食いも。
(5)中小型で相場の若い銘柄に注目したい。

(二)スパークス。

(1)11月9日に中間決算を発表予定。
(2)運用資産が急増し、パフォーマンスも順調。
(3)成功報酬による手数料収入は大幅増額修正が必至だろう。

(三)金相場。

(1)直近の急激なドル高のため、金相場が反落。
(2)ドル高がどこまで続くか、ドル高に対する金相場の抵抗力がいつ生まれるか、に注目したい。
(3)住友金属鉱山は中間決算好調なるも、金相場再騰のタイミング待ち。

(四)富山化学。

(1)2002年に大正製薬が第3者割り当て増資を引き受けて21.8%の大株主になった。その後は国内の販売を大正製薬に委託、富山化 学自身は研究開発に特化している。
(2)富山化学はホームページで旺盛で有望な新薬の開発状況を開示している。閲覧を奨めたい。
(3)新型抗生物質T-3811はアメリカのシェリング・ブラウ社が10〜12月にFDAに製造認可を申請。国内でも 9月にフェイズを終了、来年前半に製造認可を申請。
(4)T-3811の主たる競合品の販売状況に関する富山化学のコメントは次の通りである。昨年まで年間20億ドル(2,300億円)を販売していたバイエルのプロキサシンが特許切れで数億ドルに激減した。代わって レポフロキサシン、モキシフロキサシン、ジェミフロキサシンが実績を上げている。しかしT-3811はこれらのいずれに対しても有効性や安全性で優れている。
(5)上の状況から推定すれば、年間売上高は10億ドル(1,150億円)を軽く超えるだろう。
(6)更にアルツハイマー治療薬T-817MAは超大型の素質がある。富山化学は現在、フェイズを終了したT-588の開発を一時中断し、開発過程で発見したバックアップ化合物T-817MAに重点を移している。
(7)T-817MAは動物実験で認知機能の「回復効果」を確認しており、現在アメリカでフェイズ1を実施中である。
(8)フェイズが終了するまで即断はできないが、開発に成功すれば世界中の老人が待望する新薬となる。
(9)日米いずれかでT-3811の製造認可が下りたとき、アナリストがあわてて会社を訪問し、富山化学の人気は爆発するだろう。現在は静かに布石を固める好機、と私は思う。