(1)先週末の引け後に別子が今期の予想経常利益を490億円から610億円に増額修正した。
(2)同時に9月中間期の経常利益予想を170億円から320億円へ、2倍近い大幅な増額修正を行った。
(3)別子は情報開示に消極的で、決算予想を控えめに出す傾向が強いが、商品市況は銅、ニッケルが上期に高騰し、金は先週、年初来高値を更新した。商品市況が現状を維持すれば、通期決算も大幅増額修正が必至となる。
(4)しかし別子の神髄は期間利益よりも保有鉱山の含み益にある。期間利益は100億円単位で増えるが、含み益は1兆円単位で増える。前々期末から前期末までの1年間に別子の含み益は2兆円から3兆円へ、1兆円も激増した。今期も大幅な増加が期待できる。
(5)これに対して別子の時価総額は5,000億円に過ぎない。
(6)急増した外国人投資家は日本の景気や業績や小泉人気を買っているのではない。世界的な資産インフレが日本に波及すると見て、デフレに取り残された日本を買っているのである。
(7)別子は日本唯一の資源株で、インフレの順風をまともに受ける一群の鉱山を保有している。
(8)それゆえ別子は今回の上昇相場の本命であり、指標株だと私は思う。