2005/5/16

  2005年5月16日(月)

(一)新興市場の相場と銘柄。

(1)3月末割り当てで株式分割を行った企業は5月20日に新株を交付する。
(2)昨年はゴールデンウィーク明けに新株の大量発行に伴う需給関係の悪化を懸念して新興市場全体が急落した。
(3)今年も昨年の学習効果から、ゴールデンウィーク明けの先週に急落した。
(4)しかし昨年は、新株交付後の5月下旬に投資家の担保力、資金力が大幅に増加したから、新興市場が7月末にかけて大幅高を演じた。
(5)新興市場の資金量の推移と昨年の学習効果から見て、今年も今週がボトムで、来週には新たな上昇相場が始まるだろう。
(6)クラブ9で権利取りをお勧めしたリプラス(8936)が新株交付を前に、高値圏で超然としている。新株売りをこなして再上昇する可能性がある。
(7)最近クラブ9でお勧めしたT・ZONE HD(8073)も全般の急落になびかず、頑健である。最高値への挑戦もあり得る。
(8)先週の急落銘柄の中では、クリーク&リバー(4763)に注目したい。8月割り当てで1対5の分割を発表して急騰を演じたが、先週急反落した。8月の分割権利取りに向けて、40万円割れの時価は押し目買いのチャンスだろう。

(二)ミサワ(1722)。

(1)トヨタの傘下入りを前に、ミサワは前3月決算で子会社を含めた含み損を全部計上し、前オーナーの影響力を排除した上で、トヨタ向けに第三者割り当て増資を実施する。
(2)トヨタは旧東海銀行の依頼を受けてやむを得ず買収したかのようなポーズを取っているが、自動車で世界制覇を達成したトヨタにとって、新たな突破口は住宅以外に考えにくい。
(3)不動産は日本ダントツの1000兆円市場である。不動産周辺からこれまでも高度成長銘柄が続出したが、ノウハウを備えた企業にとってはきわめて有望で巨大な市場である。
(4)トヨタが本気で住宅事業と取り組めば、時価総額1000億円のミサワが1兆円企業に変身するのも夢ではない。
(5)トヨタは自動車で確立したロボット技術を住宅に投入して、新たな付加価値を追求するだろう。
(6)10株を1株に併合するために5月末に数日間の上場停止を行う。これを嫌気して株価が急落したが、今が投資のチャンスではないか。